2021年02月26日

文房四宝

文房四宝(硯)

書家にとって、それこそ魂とも言うべき硯石。

ちょっとばかり自慢のものも持っているが、

正直曾て程には出番がこない。ただ小さめの

字を書く時は(例えば写経や仮名臨書など)

何としてもゆっくりと取って置きの古い墨を

磨って、と成る。端渓もいいが、小生割に歙州

(きゅうじゅう)も好きで15×20センチ位の

歙州硯(清代)に登場して頂く事が多い。

墨道には紗(しゃ)を掛けたように極く細かな

波紋が美しく立っていて(暗細羅紋)、妙に

心落ちつけてくれる風情。書人にとって静かに

磨墨する時こそ至福の時なのであります。

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posted by 今口鷺外 at 16:02| 文房四宝あれこれ