2019年07月26日

筆について

文房四宝(筆)

長い間に随分と沢山の筆を使ってきて、

机の周りは大小の筆で一杯である。

作品書きには通常、羊毫を用いることが

多いのだが、時に手近な筆を何気なく取って

書くことも。先日、ちょっと大事な作品を

仕上げるのに、たまたま取ったのが、

それこそ子供用の如きもので、二千円位で、

しかもかなり手荒く使った形跡のもの。

ところが聯落に七文字程書いてみたそれが

存外のこと、面白い作品に成ったんでス。

イヤ、こんな事があるから安いものであれ、

古いものであれ大切に残しておくべきと

改めて思わされたという話。

posted by 今口鷺外 at 02:10| 文房四宝あれこれ

2019年05月29日

紙について

文房四宝(紙)

漢字作品の場合、大抵は中国製の所謂本画仙と

いわれるものを用いることが多い。寸法的にも

3×6や2×8等の大きいものが多くなる。昔は

全紙しか手に入り難く(当時は造れなかったと

きく)その時分からの蔵品は全紙ばかり。昔は

それを継いで用いていたものである。今はつい

市販の大判を用いるので、結果全紙を使う機会

少なく、ねむらせているのが実状である。

さいわい本画仙は、長期間寝かせる方が良いと

いうのだが…。そのうちに秘蔵したる紙をもって

の名作が出来るのではと思いたいが、果たして…。


posted by 今口鷺外 at 15:34| 文房四宝あれこれ

2019年04月25日

墨磨機について

文房四宝(墨磨機)

社中の人が墨磨機が欲しいということで、あちら

こちらと調べたのだが、なんと殆どの会社が

製造中止方向であるという。捜し廻った揚げ句、

これ位ならと見つけたのが、円型の羅紋硯を使う

回転式のもの。これとて業者手持ちの何台かで、

今後はつくる予定無しとか。以前から何軒かの

業者に質すのだが、販売予想からとても間尺に

合わぬとかで…。

よもや書人皆が墨液の愛用者になり下がって

了いはせぬかと、誠にさみしくも悲しい気分が

否めない。



posted by 今口鷺外 at 23:34| 文房四宝あれこれ

2019年03月27日

墨について

文房四宝(墨)

機械を使っての磨墨となると、以前のように

手磨りの時に用いていた上等の墨(四丁型10p位

・二万円位)を更に何年か寝かせたものを使う

には、あまりにロスが多く、つい少しばかり下の

クラス(十丁型15p位・一万円位)を用いること

もある。何しろ大字を書くことが多い故である。

一方で時に写経や仮名作品を創るに、本来の(?)

墨を丁寧に磨る事で大いに癒されたり、何と

いっても透明で澄んだ墨色に改めて目を見張る

思いがするのだ。敢えて言えば、作品創りに

墨液を使う書人が増えてきたのは如何なもの

だろうか。


posted by 今口鷺外 at 01:52| 文房四宝あれこれ

2019年02月25日

墨について

文房四宝(墨)

仕方なく墨磨機を用いる場合、よく見かけるのが

妙な人工硯がついていてグルグルと回転して墨が

水に浸かったまま、という式のもの。せっかく

取って置きの佳き墨をというのだから、出来れば

愛用の硯が使えるものが望ましい。

ただこの手の具合のいい機械が最近は非常に

少なく成っているようで残念である。

墨屋さんには、墨を売りたければどうか良き

機械の製作をと、機会ある度申し上げている

のだが…。

posted by 今口鷺外 at 12:38| 文房四宝あれこれ